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国立研究開発法人科学技術振興機構発行の月刊誌『情報管理』にてコラムを執筆しました!

国立研究開発法人科学技術振興機構が発行する月刊誌『情報管理』60 巻 (2017) 12 号 にてコラムを執筆しました。本誌は”情報の生産から管理、流通、活用にいたる「情報のサイクル」の活性化を通じて科学技術情報基盤の整備に寄与し、科学技術の進展に資することを目的とし、月刊誌として情報の生産・管理・流通・活用に関わる研究者・技術者およびその他の実務者(アナリスト、キュレーター、ライブラリアン、URAなど)の方々に、情報の生産・管理・流通・活用に関する話題をわかりやすく解説・紹介(JSTウェブサイトより引用)”してきたそうです。
残念ながら、2018(平成30)年3月をもって休刊となるので休刊前最後の紙面にて掲載して頂く事になりました。


今回執筆した内容は『この本! おすすめします 「ろう文化」と手話×ITサービスで社会変革』というタイトルで、手話関係の本やビジネス書、漫画まで紹介させて頂きました。
手話の世界への入り口として最初に読むのにオススメする本や私が手話で起業するに至るまでに影響を受けた本などを紹介しています。


情報管理はオンラインでも読むことができ、私の今回のコラムも全文ウェブ上に掲載されています。休刊後もウェブでは掲載が続けられるそうです。紙面は手に入りにくいと思いますし、宜しければウェブにて是非お読み下さい。

[『この本! おすすめします 「ろう文化」と手話×ITサービスで社会変革』]

実は約4年前にも情報管理57巻(2014年)4号にて『聴覚障がい者向け手話サービスへの情報技術の応用~Tech for the Deaf~』という論文を発表させて頂いていましたので、今回で2回目の掲載という事になります。少し古い内容にはなっていますが、こちらも併せて宜しければお読み下さい。

[『聴覚障がい者向け手話サービスへの情報技術の応用~Tech for the Deaf~』]

学生を卒業すると論文を書く機会が一気に減るので久しぶりの執筆は疲れましたが、60年の歴史最後の紙面での掲載という、とても光栄な機会を頂きましたので、精一杯執筆させて頂きました。休刊という事ではありますが、一つの歴史が幕を閉じる瞬間に立ち会えたことを本当に嬉しく思います。先代からの伝統を次の世代に繋げられるようにこれからも頑張って参りたいと思います。

画像電子学会「第21回国際標準化教育研究会」にて講演しました。

2018年1月19日に開催された画像電子学会第21回国際標準化教育研究会にて講演しました。研究会のテーマは『視覚・聴覚支援システムと標準化教育』で、私の発表テーマは『ITを駆使した聴覚障がい者向けサービスの紹介と標準化の現状』でした。シュアールがITUにて取り組んできたF.Relayの話やSLintoの話を中心に、海外の事例も含めて手話業界の標準化事情を把握している限り、お伝えさせて頂きました。

[画像電子学会]


発表の後は、黒川利明氏(デザイン思考教育研究所)、西垣智夫氏(シャープ)、和泉章氏(一橋大学)と一緒にパネルディスカッションに参加しました。福祉×標準化という話だけではなく、標準化の若手人材育成にまで話が膨らみました。デジュールスタンダードが広まりつつある昨今ですが、デファクトスタンダードの世界でも日本が今まで以上に存在感を発揮できるようにするには、特殊なルールが多い標準化の世界における世代間継承が欠かせないという話なりました。
短い時間でしたが、会場とも議論を交わせた有意義な時間でした。貴重な機会をありがとうございました。

<詳細>
日時:2018年1月19日(金) 13:00~16:30
場所:金沢工業大学虎ノ門キャンパス
テーマ:視覚・聴覚支援システムと標準化教育
共催:画像電子学会 視覚・聴覚支援システム(VHIS)研究会
協賛:画像関連学会連合会(FIS)

プログラム
13:00-13:10 座長 開会挨拶 平山亮(大阪工業大学)
13:10-14:00 1. ICES2017報告 黒川利明(デザイン思考教育研究所)
14:00-14:50 2. IECにおけるAAL(Active Assisted Living)の標準化動向とIEC標準化人材育成プログラムの紹介 西垣智夫(シャープ)
14:50-15:00 休憩
15:00-15:50 3. ITを駆使した聴覚障がい者向けサービスの紹介と標準化の現状 大木洵人(シュアール)
15:50-16:20 4. パネル討論 全講師、和泉章(一橋大学)
16:20-16:30 座長 閉会挨拶 平山亮(大阪工業大学)

慶應義塾EDGEプログラムにて登壇しました!

今月の5日に開催された慶應義塾EDGEプログラム春期GIFワークショップ(KEIO SFC EDGE Global Innovators Course Global Innovation Forum Spring 2015)内にて開催されたシンポジウムにて講演とパネルディスカッションをさせて頂きました。
この企画は「グローバルアントレプレナー育成促進事業」として文部科学省から慶應義塾大学が請け負っている事業で、2015年春期のプログラムは4日間でビジネスプランを発表するワークショップを行ったそうです。本プログラムはディスカッションから全て英語で行われていました。

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私は最終日に開催されたシンポジウムに参加しましたが、全体のテーマが「イノベーションの必要性(Why Innovation?)」で、私のセッションのテーマが「Fitting In: リードすべきは技術か文化か?(Does technology lead or does culture?)」でした。私が取り組んでいる手話の課題は近年のITの進歩によって格段に改善できる面が増えているので、その事業背景とシュアールが解決に向けて行っている活動を約20分の講演をさせて頂きました。その後、TOTO株式会社研究担当部長の豊貞佳奈子さん、ノースイースタン大学教授のラヴィ・ラマムティさん、ベルグラノ大学建築科アーバンプロジェクト教授の喜納リカルドさん、フィリピン・ロス・バニョス大学准教授のネリオ・アルトベロスさんと一緒にパネルディスカッションをさせて頂き、最後に会場からのQ&Aに答えました。一緒に登壇された皆さんが、知識豊富で、素晴らしい活動をされている方々ばかりで、パネラーであるはずの私がたくさん学ばせて頂きました。
日本で開催される英語メインのイベントは珍しいので、不思議な感じでしたが、とても刺激になりました。このようなイベントが今後も増えていく事を期待しています!

SFCのパンフレットに掲載されました!

今年度も終わりに近づいていますが、本年度の慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)のパンフレットに掲載して頂きました!
今年のSFC受験は10日ほど前に終わっていますが、彼らに配布されたものと思います。
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毎年3名の卒業生が受験を検討している受験生に向けて自分のキャリアを紹介している『日本、そして世界で活躍する、SFCの卒業生たち。』というコーナーで、今年度はNASAエイムズ研究所研究員の藤島皓介さん(2005年環境情報学部卒)とBEYOND Tomorrowを行っている一般財団法人教育支援グローバル基金理事・事務局長の坪内南さん(2000年総合政策学部卒)と御一緒させて頂きました。
また、ほぼ同じ内容が『夢を実現している卒業生』としてSFCのウェブページにも掲載して頂きました。

もう在庫がほとんどないかと思いますが、もし慶應義塾大学に用事があった際に見かけたら手に取ってみて下さい。過去には大先輩の楽天創業副社長の本城慎之介さんや棋士の梅沢(吉原)由香里さんも掲載されています。来年度は誰が出るのでしょうか。
改めてSFCコミュニティーの素晴らしさを感じました。その中で選んで頂けたことに感謝です。来年度からSFCに入学される皆様、一緒に頑張りましょう!!

東京大学大学院情報学環教育部、修了!

先日、東京工業大学CUMOTを修了した事をご報告しましたが、実は2年前から東京大学大学院情報学環教育部の研究生もしていました。学環教育部は東大の中でも珍しく、大学院の中に学部生から社会人までが学ぶ第二専攻として用意されている教育機関です。歴史は古く、第一期生(当時:東京帝国大学新聞研究所)には読売新聞の渡邉恒雄氏がおり、他にもOBGにはソフトバンクのホワイト家族24を手掛けた電通のCMプランナー澤本嘉光氏やアナウンサーの草野仁氏などがいます。毎年、入学試験があり、30名が選抜されます。半数以上が現役の東大生で、残りを他大生や社会人が占めます。今年は29名が修了し、史上最高の修了者数だったのではないかと言われています。

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2年間で24単位を取れると修了なのですが、私は1年半で単位をほぼ取り終え、最後に特別演習レポートが認められたので、無事に修了出来ました!そのため、実際には2年間通っていたわけではありませんが、慶應義塾大学とは少し違った学校の雰囲気を味わいました。SFCでは経営学を専攻しながら学生起業をしていたこともあり、授業≒事業になっている面がありましたが、東大では全く違う分野の学習だったので新鮮でした。

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学習した内容は、古書を掘り下げて読み込んだり、電通や博報堂の方から広告について学んだり、Androidのアプリを開発したり、福島県の土湯温泉の復興をアートで行うプロジェクトで現地に行ったり、日産に対して企画提案をしたりと、本当に幅広かったです。一つ一つの授業が個性的で、充実していました。

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研究生の皆さんは、本当にオンとオフの切り替えが激しく、本気で学び、本気でふざけてました。私も合宿では遅くまで飲んで、山奥の温泉にみんなで行って、卓球して、ゲームしてと、久しぶりに大学生時代のようにはしゃぎました。仕事の都合で、イベントにあまり参加できなかったのが残念でした。

特にヴァルター・ベンヤミンの『複製技術時代の芸術作品』を13週に亘り輪読したのは楽しかったです。一文一文、解釈していき全員で議論をするのは良い経験でした。同じ文章を読んでも多くの解釈が存在し、勉強になりました。そして、1936年に書かれた本であるにも関わらず、現在の「アナログ→デジタル」にも通ずる考えがありました。ベンヤミンの言うアウラが、このデジタル社会では何を表すことになるのか、今でも考え続けています。

母校と呼べる場所が新たに増えました。改めて、学習する機会は常に作っていかなければと思いました。
2年間という短い間ではありましたが、とても楽しかったです。先生方、事務の方々、一緒に学んだ研究生の皆さん、ありがとうございました。
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