月別アーカイブ: 2015年10月

【映画レビュー】『エール!』(2014)

明日、10月31日からエール!が全国ロードショーされます。私は今年の6月にフランス映画祭2015にて会社のメンバーと一緒に鑑賞しました。

両親と弟がろう者で、家族の中で唯一の聴者(CODA)であるポーラ。気になる男の子と同じ授業を取りたいという軽い気持ちで歌を習い始めてから、音楽の才能を開花させ、プロの歌手を目指し始める。しかし、ポーラを他の家族は冷たく突き放す。そんな彼女が、家族のために取った行動とは……。

弊社の手話TVの今井ディレクターがブログで似た事を書いていましたが、本作品は一言でいうならば「ろう者を扱った聴者のための映画」です。
これは悪い意味ではないです。聴者が見る事で学ぶ事も多いと思いますし、ストーリーも感動できる内容だったと思います。フランス手話はわからないので、正しいかはわかりませんが、手話の動きにも不自然さはありませんでした。短期間で身につけたとは思えない手話だったと思います。それに、弟役(ろう)のLuca Gelbergさんは本物のろう者だそうです。
しかし、本当のろうの世界感を表したとはいえない描写が随所に感じられました。結末も果たして本当に聾文化を理解していたら違う結末になっていたのではないかと思います。
映画としての完成度は極めて高いと思います。飽きることなくストーリーが展開されます。聴者が十分に楽しめる内容なのではないかなと思います(ただし、ろう者が楽しむことはあまりできない気がします)。

監督:エリック・ラルティゴ
出演:ルアンヌ・エメラ、カリン・ヴィアール、フランソワ・ダミアン、エリック・エルモスニーノ
2014年/フランス/105分/DCP/ビスタ/5.1ch
配給:クロックワークス、アルバトロス・フィルム

『若者が社会を動かすために(ベスト新書)』に税所篤快氏との対談が載りました。

親友の篤が新刊を書きました!今回の本は、篤のこれまでの活動紹介が第1部、篤の仲間で社会を変えようとしてる若者と篤の対談が第2部という構成になっています。その第2部の中で、私との対談も取り上げてくれました。

篤こと、税所篤快はe-Educationという遠隔教育を教育環境に恵まれていない子供達に提供する活動をバングラデシュで創めた起業家であり、活動家で、現在までにe-Educationの複数国での展開やソマリランドでの大学創設、日本国内の学生向け支援など、幅広く教育問題を扱っています。

対談内容は(過剰に持ち上げられていますが)、私の手話への想いと、私がこれまでのインタビューでは話すことのなかった、活動を行う時の価値基準に関して書かれています。単純に活動内容を説明したものにしたくなくて、「なぜ、その活動なのか」、「なぜ、活動を続けているのか」、「行きつく先はどこなのか」を執拗に求める篤の姿勢に、ついつい普段は語らない内容まで話してしまいました。人懐こくて、相手を安心させる篤の性格は本当に良いのですが、気を付けないと取材だという事を忘れて不要な事まで話しそうになってしまいました。苦笑。

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今回のインタビュー記事で篤は私の事を「洵人」と書いています。間違いではないのですが、下の名前で記事に載るのは始めてでした。篤らしいなと思いましたが、驚きました。そこも彼の魅力ですね。

そして、今回、最も注目してほしいのは第二部の豪華メンバー!私にとっても友人であり大先輩でもある、HASUNA代表:白木夏子さん、ミニット・アジア・パシフィック株式会社代表取締役社長CEO:迫俊亮さん、ヒューマン・ライツ・ウォッチ:吉岡利代さん、Needs-One Co., Ltd. 共同創業者:牧浦土雅さんのインタビューが入っています。どれも見逃せない内容です。
また、お会いしたことはありませんがALS当事者で博報堂DYメディアパートナーズの武藤将胤さんのインタビューも心を打つものがありました。

まだ電子書籍はないそうですので、書店やAmazonなどで実際の本をお買い求め頂ければと思います。私の対談部分は短いので立ち読みできますが、是非とも全体を通して読んで頂きたいので!


ちなみに、そんな篤の処女作はこちら。篤が高校生のカリスマとして一気に飛躍したきっかけの本。こちらもオススメです!こっちはKindle版と書籍版の両方があります!

フジテレビのオンラインTV『ホウドウキョク』に出演しました!

Ashoka Japanの紹介で、フジテレビが今年の4月に開設したオンラインTV『ホウドウキョク』の「ニュースのキモ!Afternoon」に出演しました。私が出演したのは「ビジネスのキモ」というコーナーで30分に渡りシュアールの事業を紹介させて頂きました。
編集されたのではなくスタジオでの生放送だったので、事業の内容をわかりやすく説明できるか不安でしたが、司会者の戸部洋子アナとシニアコメンテーターの鈴木款さんのリードのおかげで、素晴らしい内容になったと思います!
一人でも多くの人に、手話の正しい理解が広まり、遠隔手話通訳の存在を知って頂きたいと思います。このような貴重な機会を頂けた事を嬉しく思います。

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いつまでアーカイブが公開され続けるのかわかりませんが、以下のURLより私が出演した「ビジネスのキモ」を見る事が出来ます。ちょっと長いですが、是非ご覧ください!
http://www.houdoukyoku.jp/pc/archive_play/00082015100801/7/

イスタンブールに一泊。明日からITU年次会合に参加します!

明日から、国連傘下のITU(国際電気通信連合)の年次会合に参加するために、スイスのジュネーブに向かっています。様々な電気通信に関する標準化を決める会議(ITU-T)で、私は今年の2月から編集者に就任しています。先週から始まった年次会合ですが、私が担当する寄書F.Relayは今週からなので、途中参加しました。

昨日は乗り継ぎの関係で、トルコに1泊しました。ここ2年半の間に5回トランジットで短期滞在(毎回10時間くらい)してきたイスタンブールですが、24時間以上過ごしたのは初めてでした。空港から直通で中心地に行ける地下鉄が開通したので、すごく快適になりました。もしかしたら工事中だっただけかもしれませんが、過去3回はバスを乗り継がないと都心部に行けなかったので、毎回、乗り継ぎで苦労しました。

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イスタンブールに来るたびに訪れているTakism Square。イスタンブールで最も栄えているエリアだと思います。今回は便の関係で朝7時前に着きましたが、いつもの賑わった明るい感じではなく、ホームレスや野犬が多くて、ちょっと怖い雰囲気でした。そういう意味では朝の新宿にちょっと似ていました。

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せっかくイスタンブールで初めてホテルを予約したので、到着してシャワーを浴びる前にランニングに行きました。ホテルから少し裏道に入ると小さな寺院(のような建物)がたくさんありました。

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少し休憩した後に、夜はイスタンブールで出会った親友Eceとディナー。彼女はイスタンブールに初めて来たときからの友達で、毎回来るたびに色々な場所に連れて行ってくれます。今回も地元の人が集まるオシャレなレストラン街を教えてもらいました!感謝!!


二日目の朝もランニング。ホテルがTakismの隣駅Osmanbeyだったので、Takism Squareの銅像まで往復約5kmをジョギングしました。とても気持ち良かったです。ただ、イスタンブールは高低差が凄くて、調子に乗って下りでスピードを出したら、帰りに痛い目に遭いました。。。

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ホテルからの景色もとても綺麗でした。トルコはヨーロッパとアジアの境目なので、人種も様々だし、文化も混ざっています。今回、私が泊まったエリアはEuropean Sideで、その名の通りヨーロッパ側のエリアなので、ヨーロッパに近い文化だと思います。

明日からは、いよいよ年次会合が始まります。今回は編集者になってから初の会合です。特に、今回はアメリカからもTDが出ているので、それをまとめる役を担います。圧倒的な最年少(平均年齢は50歳を超えると思います…)ですが、頑張ります!