【映画レビュー】『Maiko ふたたびの白鳥』(2015)

2016年2月20日ロードーショー予定の『Maiko ふたたびの白鳥(Maiko: Dancing Child)』の試写会に招待して頂きました。
世界のトップで活躍する日本人プリマの西野麻衣子氏にフォーカスを当てたドキュメンタリー。日本人が主人公の海外ドキュメンタリー映画は比較的に珍しいと思います。

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『女性の社会進出が進む中で、どんな女性も抱える可能性のある悩み、「仕事」か「母」か……。ここに世界最高のバレリーナにまで登り詰めた日本人女性の出した一つの答えがある。』

15歳で世界に飛び出した西野麻衣子。世界中のバレリーナが集まるノルウェー国立バレエ団に19歳で入団。25歳の時に東洋人初のプリンシパルに抜擢される。順調にバレリーナとしてのキャリアを積んできた彼女も一人の女性として、母親になりたいと思い始める。しかし、競争の激しい世界で、若い世代が着実に伸びている今、出産による長期離脱は出来ないと思った矢先に、突然の妊娠が発覚する。仕事か、子育てか。全ての女性が抱えるであろう問題に、世界のトップで活躍する西野も直面する。
一見すると、バレエ色の強い映画と思われがちだが、バレエに全く詳しくない人でも十分に楽しめる内容である。更に、西野の等身大の悩みは、彼女の肩書に関係なく、全ての女性が共感できると思う。そして、彼女を支える家族の生き方には、男性も考えさせられるものがある。

女性の社会進出を、西野麻衣子という世界トップのバレリーナの視点を借りる事で、少し違った角度から映し出した映画ではないだろうか。70分という短い映画なので、忙しいキャリアウーマンをはじめ、多くの人に観て頂きたい作品である。

監督:オセ・スペンハイム・ドリブネス
出演:西野麻衣子、西野衣津栄
2015年/ノルウェー/カラー/70分/DCP
配給:ハビネット、ミモザフィルムズ

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