日本テレビ「the SOCIAL」の放映内容について

日テレ初のネット対応型ニュース番組「the SOCIAL」にて2018年1月30日(火)に弊社の報道がなされました。弊社の製品であるSLintoがメインで取り上げがられているのですが、残念ながら弊社の意図とは違う表現がなされてしまいました。以下、2点(1点は抗議、1点は改善依頼)について弊社の見解を記載させて頂きます。

最初に聞いていた取材意図は1月31日に手話通訳士試験の合格発表がされるタイミングでYahooの検索ランキングに「手話通訳士」が毎年上がるので「手話」について取材をしたいというものでした。そのため弊社としては「手話は日本語とは異なる文法を持つ、独立した言語である」事や「日本語にはない手話独自の表現(「目が安い」など)がある」事などを伝えました。
その中で手話の新語の生まれ方について質問されました。そもそも「日本語の新語」といった場合に、普通は日本語として新しく生まれた単語を指すと思います。「草食系男子」の様に既存単語を組み合わせて新しい別の意味を持つ単語を作る場合や「アラフォー」の様に外国語を独自の言い回しに変えて使う場合など作られ方は様々ですが、どれも日本国内でしか意味は通じません。つまり「Twitter」を「ツイッター」と書く事を新しい日本語の新語とは言わないはずです。その事はきちんと取材時に伝えたはずでしたが、今回の報道タイトルが「手話の新語の作り方 “インスタ映え”は?」となっているにも関わらず、残念ながら「Facebook」や「婚活」をどのように手話で表すのか、つまり日本語(英語)から単語を借用するという部分的な事象だけを取り上げて「手話の新語」と定義されてしまいました。


ただ、取材前には把握できていなかったのですが、今回の取材は日本手話研究所に対しても行われており、彼らの見解も報道内容には含まれている様です。その点に関しては、ジャーナリズムとして複数の視点から取材を行った結果、中立的な立場で報道したと言われると我々としては反論はできません。
しかし、報道の多くの部分が我々への取材内容であっただけに弊社の見解として視聴者に誤解を与える可能性はあり、その点は分けて報道をして頂きたかったと思います。そのため、改善依頼をさせて頂きます。

もう一点、この部分は確実に作意的に私の発言を曲げられている部分があり、抗議したいと思います。



弊社のSLintoはユーザー投稿型の手話辞典であり、新しい手話の単語を作る場所ではありません。ユーザーが新しい手話の単語を作ろうと思えば、その様な使い方もできます。しかし、それは使い方の一部であり、多くの場合が普通の単語(「犬」や「食べる」など)を登録するものです。なので、SLintoの説明に関して取材中に一度も「新しい手話」と私は発言していないにも関わらず、報道では「“(新しい)”手話」とわざわざ括弧付きにして、まるで新しい手話と発言したかのように私のコメントが本来の意味とは違った形で使われました。
一つ目の「手話の単語を登録できる」はユーザーが手話の単語を登録する事が出来るという意味で、ここでの単語は一般的な単語を指します。二つ目の「手話の候補の一覧」は手話キーボードを使って検索した際に、入力した手話のキー(手の形と手の位置)に該当する手話単語の候補一覧の事で、新しい手話の候補では全くありません。

今回の取材は「手話」に関する内容という事で、弊社の告知にならなくて良いので、少しでも手話の正しい認知が広がればという思いから引き受けました。しかし、最終的に弊社の意図と大きく異なり、自分たちの報道したい内容に寄せるために私の発言に本来の意味とは異なる補足を加え、発言を操作した事に関して大変残念に思います。

[報道内容]

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